『ベター・コール・ソウル』シーズン5
ジミー・マッギルを葬って、ソウル・グッドマンが生まれたことで一番面白いシーズンになってた。
これまでは上辺はほぼジミーとしてふるまっていて、中身の根性はまぎれもなくソウルだったわけで、どうしても燻り感出てた。
ギリギリでそうさせていたのが兄のチャックの存在だった。
つまりは足枷だったチャックがめでたく死んだというね。
不謹慎だけど、鑑賞側からしたらそれが正直なところw
めちゃくちゃに邪魔だったので、ソウル・グッドマン聖誕の瞬間に立ち会えてみんなハッピーになったのが前シーズンの終わり方。
本当に素晴らしい瞬間だった。
ベルリンの壁崩壊以来の歴史の局面w
つまり、本格的にソウル・グッドマンとしての活躍が見れる今回が最初のシーズンってことになる。
オレが知ってるブレイキング・バッドのソウル・グッドマンに一番近いジミーが見れました。
マジでソウル・グッドマンは努力家でインテリ。
頭の回転早いし、弁護士として冴えていて、インチキを正当化できる演出力と口先の天才技により、まさにベター・コール・ソウル!って熱烈ファンのように応援しちゃいたくなるw
犯罪者ご用達の弁護士として、おなじみの犯罪組織のゴタゴタや裏社会の人間との関わり合いもより深く、それがさらに深みになっていくのだ。
その運命を決定づける事件もあったりして、ブレイキング・バッドの世界観に最も近距離で触れてくるシーズン。
表から裏へとますます突き進むソウル・グッドマンの危うく、刺激的な選択。
付き合っているキム・ウェクスラーさんも内部で沸々と熱くなっていく煮え切らなかった何かがドカーンってなりそう。
今度こそ人生の局面で、ソウルとは別れ道になるかどうかのドラマティックな展開も迎える。
ソウルとキムとの関係がかなり緊張感あって面白いw
そして、真顔とニヤケ顔の使い分けがひたすら怖く、できれば近づきたくないラロ・サラマンカさんねw
あの最終話ですからね。
シーズン6はどんなことになるのやら。。。
ラロによる「報復」がスゲー心配だし、キムの今後はもっと心配なのだw
ますます殺伐としてきたし、物騒になってきた。
ブレイキング・バッドに寄っていく気配ありましたw
楽しみでしかない!
『13の理由』シーズン4
やっと終わりますw
これ以上続ける理由ないので、いい判断だと思います。
高校生活という特有で別格な社会での残酷なサバイバルと学校という組織のことなかれ体質を、自殺や虐めやレイプや精神障害や銃社会なんつーヘヴィでハードな社会問題を豊かに盛り込んで告発するミステリー風の青春群像劇シリーズ。
有望な若手俳優がたくさん出てきて、みんな演技力素晴らしく、とっても健気に頑張っていた。
そのおかげで全シーズン見応えありました。
我らが不安定極まりないヒーロー、クレイ・ジェンセンがマジで精神ヤバくなってしまうのが最終シーズンであるコレw
ついにブチ切れ具合が頂点まで達してて、もう何を起こしても不思議じゃない緊急事態。
これまでも幻覚見まくってたし、うつ病が酷かったけど、高校生活で死と暴力を体験しすぎて、尋常じゃないレベルでサイコになってますw
ハンナの自殺に始まってのリバティ校で起きてきた呪われた「イベント」の数々。
ストレスかかりすぎて、もともと精神状態が悪かったクレイさんには受け止めきれないのだ。
精神科医役で出演の名優ゲイリー・シニーズさんの相変わらずの絶品に面白すぎるルックスがなんかやたらと迫力出してて、この人が映っている時だけは画面が襟を正すようにグイッと引き締まるのだw
ゲイリー・シニーズさんもお手上げ寸前で対応してたぐらいにクレイが一番ノリノリでブットばしてるのがこの最終シーズンです。
向かうところ敵なしの傍若無人っぷりで大暴れするサイコ野郎によるサスペンスに仕上がってましたw
他のメンバーもそれぞれで問題抱えていて、自身のセクシュアリティやらシーズン3からもたらさせる共有された罪と疑心暗鬼やらで葛藤も激烈になる。
また、これまではほぼ無理解な存在として描かれてきた大人の存在だったが、子供たちを見捨てない余裕と包容力のある優れた人間として希望を持って描かれるのも良かった。
普通に退屈な高校生活送ったオレからしたら、あらゆる意味で問題児なクレイさんを起点として最初はバラバラで、相容れることのなかった仲間たちが奇妙な関係性から発展していく本気の友情はやっぱ感動的だった。
すべてはハンナが自殺した13の理由が詰められた訳アリの暗澹たるテープから始まり、その後も辛いことばかりだったが、最終シーズンではその暗く悲しい現実を受け入れて、しっかり生きようとする気概であふれ晴れやかに終わってくれた。
『13の理由』は「高校」という人生においては一時期のみを過ご場所であっても、彼らにとってはその現実に対応するのは生きるか死ぬかの一大事であり、3年間というのはあまりにも長すぎるというリアルを描いた作品であった。
大人にとっては些細な問題に悩まされ、親には言えないぐらい親を心配させたくないし、でも、苦しすぎるから不健全でネガティブな感情だって生まれる。
誰もがその場のノリや未熟さによって虐めや暴力に加担する可能性があるし、誰もが生き残れない可能性もある。
ハンナを救えなかったことからクレイさんは行動を起こす。
地獄な高校生活という現状に精神衰弱ギリギリの中で抵抗しまくり、自分以外を救おうとすることで何かを変えようと奮起するのだ。
その心意気に周辺が感化され、そこから様々なドラマが生まれた。
一番救われるべきなのに、自分を罰することで救われまいと必死に頑張るクレイさんの姿が切なかった。
だから、最終シーズンはクレイさんが自分をちゃんと救う。
たとえ最良の友情を失った後であっても。。。
それが彼が最後に見せた勇敢さだった。
いやー、泣けました。
色々あったけど、みんななんとか高校生活を生き延びて卒業できたので嬉しかったです。
卒業できなかった人もいたけどw
最高のドラマでした。
あざーっす。