シーズン2で打ち切り説が定説としてしばらく流れてたけど、ネットフリックスで堂々復活したということで、朗報に喜びました。
今回はずっと短くなって10話構成です。海外ドラマは1話で色々なことが起きすぎてついていくのがやっと。
あまりに濃厚なので、個人的にはこれで十分すぎるボリューム。
シーズン3も相変わらずの面白さでした。安定してずっと面白い。
シーズン2がアクション的な見せ場が多くなって大味になりつつあったので、シーズン1に近いテンションに戻りつつ、次期大統領選に向けてのカークマンさんの人間性や価値観、大統領としての資質が問われていく困難すぎる試練をスリリングに描きます。
ヘイトクライム、移民、LGBT、薬物依存と現代アメリカが抱える重い現実へ気を配り、鋭く切り込んでいく姿勢も素晴らしかった。政治ドラマとしての本気度の高さに感心したりした。
国民の生の声を動画で紹介する驚きの演出が秀逸でした。
新しいキャラクターも登場で、群像ドラマとしての完成度も高めてきてる。
カークマン一家以外の家族も丹念に描かれ、それぞれの家族の姿から深刻な社会問題を考えさせる作りにもなっていた。
主人公の大統領が無所属の中道派というのが特殊で、どちらにも肩入れする必要がない自由さで、我が道の精神を政策にも発揮していくのも面白い。
まぁ、相当頭のキレるドラマですよね。
誠実で高潔なカークマンさんの足元から大統領選の雲行きが怪しくなり、終盤は今後のカークマンさんの運命を決定づける展開にもなる。
カークマンさんはある意味「政治家らしくなさ」が周囲からの親しみや信用を得ていたが、もはやそんなことを言っていられないのがシビアな現実。
彼は遅かれ早かれ政治家にならざるを得ないのかもしれない。実はそれが正しいような気もするしね。
つまり、シーズン4には興味津々ってことw
とにかく見応え抜群の傑作シリーズ。
キーファー・サザーランドのブチキレ芸も健在で、その瞬間だけはジャック・バウアーが画面に蘇り、テロリストを脅す姿と被るのだw
『24』ファンもニヤニヤしながら観てみよう。